残価設定クレジット、お得なの？【年数編】

新車の購入方法で、現金一括ではなく残価設定クレジットという提案もされることがあるかと思います。この方法で購入するメリットと、お得になるのかどうかをまとめてみます。

結論から言うと、基本的に得にはなりません。得になるというカタログを作成しているディーラーもあるようですが、そのからくりを含めて記載します。

残価設定クレジットとは？

3年または5年後の残価（ディーラー買取価格）を前もって決定し、時期が来たらディーラーに車を返すという形です。下取り価格を事前に設定し、車両価格（と税金や金利手数料等含む）から設定した下取り価格を引いた費用を3年または5年で支払うと言った方がわかりやすいかもしれません。

そして、契約者はディーラーとなるため、登録時に使用者である私たちの印鑑証明は不要となります。ディーラーから車を借りているという言い方もできるかもしれません。

金利手数料がかかるため、現金一括で購入して長く乗るよりは費用がかかるのは当然です。しかし、残価設定（下取り価格）をしているため、期限を迎えて乗り換えるという人には一日の長がある支払い方法となります。多少の傷などがあっても価格が下がりませんので。

何年乗るかと言う観点で比較してみます。車検前に乗り換える方多いと思いますので、その区切りで考えてみます。

下記の点を一定として比較します。残価設定は本体価格（メーカーオプション含む）により、ディーラーオプションは基本的に関係ありませんので、注意が必要です。

※実際より残価設定クレジットのほうがお得になる方向に条件に振ってみています。

5年で乗り換える人には明らかに残価設定のほうが安価となります。しかし、現金一括で下取り価格を62.5万円以上を期待できる場合は、現金一括のほうがお得になる可能性もあります。（残価設定額もその際の下取り金額が高い場合は上乗せしてくれるので、どちらが楽かという話もあります。）

下取りではなく中古車販売店へ高く売ると言うのもありですが、個人的には今回いろいろ検討してみて自分には面倒だと思いました‥。最終的にはその時間の分だけディーラーに安く下取りされてもよいと思えるかどうかになるでしょう。

この年数でも明らかに残価設定のほうが安価となります。下取りも期待できる金額にはならないため、残価設定のほうがお得な乗り方と言えます。

この段階で比較すると、現金一括のほうが安価となります。11年後の比較では、5年ごとの乗り換えでは購入回数が増加するため、総費用が高くなってしまいます。とはいえ、この差額で新しい機能が搭載された車に乗り換えられるのであれば魅力的と思う人も多いでしょう。

これまでの比較から、現金一括は長く乗る方がメリットが高く、残価設定クレジットでは短期間に乗り換える場合にメリットが高いことがわかると思います。

しかし、今回の数字は残価設定が有利になるよう設定を変更しているところもあり、もう少し残価設定の場合に高価となるかもしれません。実際の購入時に残価設定の金利手数料も含めて考えて、どちらが良いか検討していただければと思います。

残価設定クレジットの年数で乗り換える前提であれば、下取りの手間隙を減らせることと新しい車に乗り換えられることを考えると残価設定での購入もありかと思います。逆に乗りつぶすまで乗ると言う方にはお勧めできません。

ご自身のライフプランを考えて購入方法を検討する一助となれば幸いです。